ステビアの代謝

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ステビアの代謝

ステビア葉に含まれる甘味成分はステビオール配糖体と呼ばれる化合物グルーブからなっており、共通のステビオール骨格を有しています。炭水化物残基 (主にグルコース) はステビオール骨格に様々な組み合わせで結合しており、天然のステビア葉は多様な甘味成分を含んでいます。

現在までに、60種類以上のステビオール配糖体がステビア植物で同定されています。これらのステビオール配糖体はそれぞれ独自の味覚特性と甘味の強さを持ち、砂糖の最大350倍の甘味を持つものもありますが、いずれも異なる糖部位がアグリコンであるステビオール(エントカウレン型ジテルペン)に結合した類似した分子構造を有しています。

60種類以上のステビオール配糖体はすべて米国GRASの認証を受けており、カナダ保健省、ニュージーランド食品基準庁(FSANZ)、食品添加物に関する合同専門委員会(JECFA)からも承認されています。欧州食品安全機関(EFSA)は60数種類を承認のため評価中で、現在、高純度ステビア葉抽出物中の11種類のステビオール配糖体の使用が許可されています。
ステビオール配糖体はそのままでは吸収されません。摂取後は胃や小腸を含む上部消化管を消化を受けずに通過します。ステビオール配糖体が大腸に到達するとグルコース等の糖残基が大腸菌発酵により分解され、ステビオール骨格のみが残ります。ヒトの場合、ステビオール骨格は体内に吸収され、肝臓で速やかに代謝されステビオールグルクロニドとして尿中に排泄されます。

研究により、ステビアやステビアの代謝中間体が体内で代謝を受ける過程において蓄積しないことが分かっています。また、ステビオール配糖体の代謝に関し性別や民族による明確な差異もありません。最近の8つの研究では、すべてのステビオール配糖体がステビオールに分解され同じように代謝されることが確認されています。したがって、ステビオール配糖体の一つであるレバウディオサイドAについて安全性が確立されていますが、これはすべてのステビオール配糖体が安全であることも示しているのです。

ステビアの代謝については、様々な低カロリー甘味料の生物学的動態を調査したNutrition Reviewsの論文でさらに確認されています。この研究ではすべての低カロリー甘味料が非常に効率的に代謝され、体内で速やかに排泄されることが示されています。2020年に発表された研究では、腸内細菌がステビアの代謝に関与していることがわかっているため、ステビオール配糖体の加水分解による成人と子供のヒト腸内細菌叢への影響に関してin vitro (試験管内試験) で調査を行っています。この研究では、ステビオール配糖体はヒトの年齢や性別に関わらず共通の代謝経路にて代謝され、またいずれのグループの腸内細菌叢にも影響は与えないということが結論付けられました。

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