’24年の成長の鍵 Better Nutrition

消費者の嗜好と消費者価値の向上を促進するために、栄養改善の製品ラベル表示を活用しましょう

食品の「おいしさ」は常に製品選択の一番の原動力ですが、製品に対する消費者の期待は更に高まり、多くのカテゴリーの競争環境は変化しています。製品価格の上昇やインフレの状況下においても、製品価値を高め、消費者に好まれるベネフィットを備えた製品を提供することで、価格上昇によるマイナス面を克服することができます。すなわち適切な処方の改善と戦略的なラベル表示が、価格改定による販売力低下からの回復力を高めることができるのです。そして特に消費者が「栄養」に重点を置き、より健康的な食品を選択するようになったコロナ後の時代において、勝てる製品とはおいしく、かつ最も需要の高い栄養、健康、ウェルネスのベネフィットを含むことで価値を高めた製品と言えるでしょう。イングレディオンは、その複雑な課題を理解。お客様がおいしさと高い栄養価という付加価値を手に入れられるよう支援します。

ラベル上のメッセージは、消費者にとって健康効果、栄養面において、信頼できる情報源でなくてはなりません。

消費者の考えるBetter Nutritionは消費者それぞれ異なるものかもしれませんが、健康的な生活を送ることに役立つブランドや製品を、自身で評価しているという点は共通です。すなわち消費者は皆、スーパーマーケットの通路でラベルを読み、栄養表示を並べて比較している点において共通なのです。

購買行動を変化させる3つの方法：陳列棚における決定的瞬間

1. 第一印象
パッケージ表側の表示は、消費者が製品の核となる特徴、ポジショニング、ベネフィットを見るための主要なメッセージです。

2. 栄養成分の表示
同じカテゴリーの製品間の栄養成分表示の違いは、購買行動に大きな変化をもたらすことがあります。タンパク質、炭水化物、食物繊維の含有量、砂糖、塩分、脂肪などの削減は、様々なライフスタイルを送る栄養に詳しい消費者にとって、重要な意思決定要因です。

3. クリーンでシンプルに
原材料表示もまた購買決定に影響を与えます。オーガニックを求める人、クリーンラベルを求める人、特定の原材料を避けたい人もいます。多くの大手食品メーカーは、原材料表示をクリーンに、かつシンプルにすることでビジネスを構築し、市場シェアを牽引してきました。

その中で消費者こんな行動を取っています：

• 自然で、食品本来の栄養を含む製品を購入する
• 添加物や人工物を避けたクリーンラベルの製品を購入する
• 機能性食品や栄養強化食品で栄養を強化する
• 体に悪そうな素材を制限する¹

消費者の栄養や付加価値に対する期待の高まりに合致した製品開発のほか、規制当局からの新たな基準設定もまた処方再考のきっかけとなっています。各国政府や業界団体は、パッケージ表示を通して公衆衛生の向上や消費者の教育を目指しており、また例えばアジア太平洋地域の多くの国々では、肥満の増加に抑制するために砂糖税を導入、砂糖含有量の多い飲料の広告が制限されています。

具体的な基準や規制は個々の国で異なりますが、透明性や栄養改善に重点を置くという方向性は共通しています。一部の企業は業界に先駆けて積極的に製品を開発し、関連するパッケージの表示や栄養表示を変更、消費した金額に対して必要な対価を得ていると感じられるようなベネフィットを付加、独自の優位性を確立します。

下の図は最近のパッケージ表示に求められる要件の例です。イングレディオンのグローバルネットワークは、お客様が消費者に求められている健康に関するベネフィットを栄養、健康、ウェルネスの面から精査、さらに各国の規制要件を満たす、処方の更新を支援しています。

製品の優位性と消費者の嗜好性を高める処方設計戦略で、お客様のブランド・エクイティを構築

製品開発を行う食品メーカーは、消費者の嗜好を最大化し、競合製品との比較で製品の優位性を高め、法規制などのリスクを管理する処方作成戦略を策定します。そこで重要なのは、消費者の嗜好を正確に把握し、高まる栄養価への期待に応え、リピート購入につながるおいしさを実現する製品を開発すること。新しい特徴や健康などのベネフィットと、製品の特徴である風味や適切な食感によって提供される親しみやすい食体験を同時に提供しなくてはなりません。

そんな時はイングレディオンにお声がけください。イングレディオンは、グローバルなATLASデータベース等を駆使して、カテゴリーを活性化し、消費者の購買意欲を高めるような、消費者主導の食品・飲料トレンドを特定するサポートをしています。ATLASは、食品・飲料業界における主要原材料やベネフィットに対する意識や行動など、消費者動向を調査を蓄積している世界最大規模の独自のグローバル・リサーチ・プログラムです。ATLASはまた需要力と価格決定力の両面で、より多くの消費者価値を明らかにすることを可能にします。この調査の規模により、地域別、カテゴリー別、原材料別に、さまざまなベネフィットの組み合わせの影響を把握することもできます。例えば特定の市場における、ヨーグルトのタンパク質の増加や砂糖の削減のビジネス価値を見極めることも可能です。

消費者と市場に関する洞察に加え、栄養、健康、ウェルネスの観点で消費者に期待される原材料について、イングレディオンの幅広い経験と包括的なポートフォリオを駆使して、革新的なソリューションを生み出し、お客様の製品の消費者価値を高める支援を行います。

主要トレンドにおける消費者価値の創造に、ぜひイングレディオンをご活用ください。

栄養の段階的な向上を目指すために製品を開発する

消費者が健康向上を求める道筋は、目標に向けた小さな段階的な進化です。製品においてはタンパク質や食物繊維などの有益な要素を増やしたり、逆に砂糖、塩、脂肪を減らし、風味や色素などの人工的な成分を排除したりすることが求められています。また、クリーンなラベルのアプローチで原材料リストをシンプルかつ透明性が高くすることも重要です。これらの変化は味に影響を与えないよう工夫することが求められます。

開発活動においても同様で、大きな変更よりも小さな段階的な調整が効果的です。消費者は急激な変更に敏感であるため、時間をかけて少しずつ調整を行うことで、製品の改善を進め、同時にブランド独自の好みの味を維持または向上させることができます。これには、天然原材料の追加や、避けるべき原材料の代替、削減、または完全排除などが含まれます。おいしさを維持しつつ機能性を高めたクリーンラベル製品への移行も今日の開発トレンドとして注目されています。

2023年のイングレディオンによる食品メーカー調査では、2021年調査に比べ、顕著に消費者の好みや小売業者のリクエストに基づいた商品改良が増えていると報告しています。消費者がより栄養価の高く付加価値のある製品を求める要望に効果的に対応できることは、追加の市場シェアを獲得し、収益を向上させるために非常に重要な要素です。

消費者に「どの成分やラベル表示が最も興味深く、魅力的で、それにもっと対価を支払う価値があるか」と尋ねたところ、「自然さ」や「クリーンラベルで人工的な原料を含まない」といった要素が他の表示よりも優れているという結果が出ました。

食品メーカーは、増加傾向にある「原材料や栄養成分表示を注意深く確認し、より良い栄養価を求める消費者」にアピールするために、高品質な原材料を重視しています。

クリーンラベルはメーカーと消費者の双方にとって非常に大切な要素です。このアプローチが特定の製品に対し消費者に望まれる形に商品を改良する手段となり、それが商品の魅力とブランドロイヤルティを向上させることになるからです。食品メーカーは様々な理由で商品のラベルを改良していますが、クリーンラベルで消費者の好みに合致することで、商品は一層高品質に見なされ、その結果良好なブランドロイヤルティと利益の向上につながる可能性があります。

消費者の要望に機能性と栄養強化で対応

食品メーカーにとって注目すべきトレンドの一つは、「ポジティブ・ニュートリション」と呼ばれる考え方です。これは製品をより健康的にするために「何かを追加する」というアイデアで、高品質、機能的で強化された素材が含まれます。消費者はお得感を求める一方で、多くの利点を提供する食品も望んでいます。これは、ブランドの魅力を高め、成長を加速させたいメーカーにとって重要な機会です。

イングレディオンはこのポジティブニュートリション、機能性・栄養強化など、消費者の要望に効果的に応えるための幅広い商品と専門知識を提供しています。

イングレディオンは幅広く多様な原料ポートフォリオと技術的な専門知識を活かし、差別化された、消費者に望まれる製品の開発をサポートします。